書評:葉桜の季節に君を想うということ/歌野 晶午

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 先日一緒に飲んだ元同期の奥さんがオススメといっていたので、早速読んでみました。調べると、
「このミステリーがすごい!」の2004年版でナンバー1(ちなみに3位が「重力ピエロ」)だったと
いうことで、期待がふくらみました。

 ストーリーとしては、主人公の何でも屋「成瀬将虎」を中心に、
・弟分に頼まれ催眠商法の悪徳業者の正体を突き止めようとするエピソード(現在)

・自殺しようとしていた麻宮さくらとの恋愛エピソード(現在)
・探偵の見習いとして暴力団事務所に潜入していたエピソード(過去) 
 といった3つのエピソードが交互に展開され、その合間に身寄りのない安藤老人の娘を探す
エピソードや死体を掘り返す男のエピソードが織り込まれています。テイストはハードボイルドで
しょうか?

 ただ、3分の2まで読み進めていても現在の2つのメインエピソードはともかく、その他の
エピソードがどこで重なってくるのか、いまいち想像がつきません。

 そのような中、悪徳業者のビルに侵入したはいいものの先方に捕まってしまいます。成瀬は
自らの肉体を使って脱出を実現するわけですが、そこで全ての話がつながっていき、一気に
結末に物語が進展します。

 この時点で、「やられた・・・」と思ってしまいました。単純な仕掛けなのに完璧に騙されてました。
読者を騙す方法としては「アヒルと鴨のコインロッカー」に近いところがありますが、上手いとしか
いいようがないです。

 文庫本にして450ページ以上の長編ですが、本当に一気に読めてしまいます。秋の夜長に
オススメの一冊です。

 

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