書評:となりのクレーマー/関根眞一
前回紹介したリッツ・カールトンが顧客サービスを通じた喜びを書いてある本だとしたら、本書は
陰の部分を紹介している本になるでしょうか?
西武百貨店の3店舗において、お客様相談室長として勤務していた著者の手で、クレームの
実体験や対応法、並びに近年のクレーム状況の分析などがかかれております。
やはり面白い(といったら失礼かもしれませんが)のは、実際のクレームの事例。
比較的わかりやすい「ヤクザ」な人から、紳士然としているけれどもなかなか納得してくれない
人まで、色々なタイプのクレームの事例は読んでいて引き込まれます。
特に、自分が「正しい」「世のため、教育のためにいっている」と思っている人のクレーム処理の
事案については色々と思わされます。これまで営業をしていて、トラブルがあったときに一番苦労
するタイプの方と似ていると思ったのが、その理由です。
厳しく怒鳴って「いつまでに●●しろ!」といってくれたほうが助かるし、お互いわかりやすくて
いいのに、と思っていたことがかなりあったことを思い出しました。
それにしても思ったのは百貨店のクレームは「個人」に依存するところが強く、感情に左右され
安い分、大変だなということ。
前職では自分のミスからのクレームもありましたが、担当者が「工事する場所がよくわからないから
帰った」というエラー(もちろん、電話番号や住所はわかっていますよ)や自社に全く原因がなかった
故障を3時間軟禁させられて対応させられたりと幅広いキツイ経験もしました。ただ、それでも
法人営業だったため、「組織」対「組織」の対応だったため、理性的に対応していただけたことが
多かった気がします。(会社自体が大企業だったのも、よかった点なのかもしれませんが)
もう一点、勉強になるのは、問題のない点に関しては毅然とした対応をとるということ。
以前「社長を出せ!」でも読んだのですが、謝りつつも毅然とした対応をすべきポイントは
主張する、その反面、反省すべき所は誠意をもって対応するということが大切だということでしょうか。
新書でさっと読める本なので、クレーム処理に関心のある方は読んでみてはいかがでしょか?
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