書評:藤巻健史の実践・金融マーケット集中講義 /藤巻健史
2ヶ月ほど前に購入してはいたのですが、そもそも金融関係の話が好きではないこともあり、なかなか鉄がつけられないでいました。が、一念発起してこの先週末に一気に読みました。
内容はというと、元カリスマトレーダーの著者である藤巻健史さんが講義形式で具体例と自身の経験を交えつつ、さまざまな金融マーケットについて解説しております。
その中でも内容は金融商品、用語についての解説とその商品についての利用方法や一般論に対しての自身の考え方について延べている部分に大きく分類されています。
前者の代表としては「金利スワップ」を例にした「デリバティブ」の説明や短期金融マーケットにおける日銀の役割などが上げられます。
一方、後者の具体例としてはP264-P271にかけて展開されている「マーケットの誤解」に関する内容があります。この中では「景気回復のためには長期金利を抑えた方がいい」「国債発行は多様化を図るべき」「長期金利は日銀がコントロールできるか」「景気の悪いときに金利を上げろ」「景気の実態が悪いと金利が下がるか」といった5つの内容に対して、自身の考え、感覚を交えた上で、なぜ誤りと思うかについて述べております。
その他、トレーダ時代に安定した利益をもたらしてくれた「オプション取引」の裏側についての話などは第一人者だった方だからこその説得力を持っています。
また、もう一点感じたのは、藤巻さんの皮膚感覚の鋭さ。
本書では何度も「ファンダメンタルズ」の大切さを説いており、それこそP55ではこういっています。
株とか、債権というのは簡単と言えば簡単。要はファンダメンタルズ(基本的要因)で動くのですね。しょせんは景気の動向を当てればよいのです。
といっても、金融のプロがひしめく市場において確実に動向を見極められるのが恐ろしいと思うわけです。
そこで、以前読んだ「フジマキに聞け」が浮かびました。フジマキに聞けの中では景気動向を見るのに金持ちのお誘いの内容を参考にするとありました。ただ、この内容を含め、本能的に景気動向を日常の中から感じ取る力が強いのではないかと思ったわけです。
話を戻しますと、やはり金融用語が多いこともあり、たまによくわからなくなる場合もありますが、大学の教科書の金融論等に比べ、実際に金融のプロとして実績を積んできた方の話なので、わかりやすく、説得力があります。
少し、金融について勉強しようかと思う人にはいいのではないでしょうか?もっとも、何度か読まないと頭の中に入りきらないですが・・・。(少なくとも私は一度で覚えられた自信はないです)
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新書なのに、新書ではないような、430ページもあるこの厚み。 こんな分厚い本が新書の規格で出せるんですね。 藤巻健史の実践・金融マーケ... 続きを読む
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